勉強中

独立開業して早1年半になりました。設計、現場、経理、その他さまざまな業務もだいぶ地に足がついてきました。おかげさまで、OBの皆様や取引業者の方々からお仕事をいただき、小さな仕事から大きな仕事まできちんとこなしてきていると自認しています。また、最近ではグリーンラックという薪ストーブユーザー向けの薪小屋のようなものも開発・製造・販売しており、全国の方々からコンスタントにご注文をいただいております。

 

設計事務所を開設するにあたり、自分が得意とすることは何なのか?これまでの経験を踏まえ、世の中のみなさんに貢献できることは何か?など純粋に思いを巡らせました。

以前に勤めていた会社が倒産、社員全員が解雇された経緯はこれまであまりHPで公表してきませんでした。倒産した経緯や背景、裏事情をも私は知っています。倒産後知ったこともたくさんあります。そしてたくさんの建築途中のお施主様や取引業者、職人をも巻き込んでしまいました。私もほぼすべての個人の財産を良かれと思い、会社に貸していましたが、ついに返金されることはありませんでした。私は愚かにも、家族や友人をも十二分に巻き込んでしまったのです。会社というものがどのように発展し、そして最後にはどうなってしまうのかを、社内で直接見て感じてきたのです。

ひたすら発展・利潤を追い求めることが果たして良いことなのかどうか。社員をも巻き込んで金に走った社長。巧みなマインドコントロール術。責任逃れのための布石や手法。なぜもっと早くそのことに気付けなかったのか・・・。自己破産したかつての社長は、現在、娘の名義で会社を組織し、再び建築業界に芽を出そうとしています。許されざることが今なお十分に裁かれることなく起きているのです。

これまで培った冬暖かく夏涼しい家づくりのノウハウや、培ったログハウス技術を少しでも還元したい。お客様にとって金銭的・精神的リスクのない家づくりをしたい。価格面でも限りなくガラス張りで、安心・納得の家づくりを目指したい。業者や職人が安心して、次の世代に技術を引き継げる環境にしたい。そして2度と同じようなことが繰り返されてはならない。そう考えています。

これからも日々勉強、日々研究して参ります。どうか末永くよろしくお願い致します。

今年の秋は、宅建と住宅診断士の資格試験に挑戦します。あっ、あとダイエットもね(笑)

 

現地調査~調査企画業務

「築40年ほどになるらしい建物を、リフォームするか建て替えるかどうか迷っている友人がいるので、一度見てもらえないだろうか?」そんなご相談をいただいたのが5月。ガス工事の取引先であり、我が家にガスを供給してくれているエナジー内山社長からの紹介でした。

内山さんとはかれこれ10年以上の付き合いで、これまでも公私共にいろいろとお世話になっています。何でも彼は、全国でも屈指のジェットスキーの名手だったとか。確かにかっこいい体つきで、腹も出てません(笑)くやしぃ~~!

5月の下旬に、内山さんと共に小川村へ。初めてOさんとお会いし、現地の調査をしました。

小川村の農村部に位置するO様邸は、現在母親が1人で住んでいます。父上は数年前に他界。今回の施主であるOさんは長男ですが、兄弟は、みな家を出てしまっています。



図面が全く残っていないとのことで、各部屋を見ながら、まずは図面起こしからです。2階にはお母さんの趣味ということでアトリエがありました。

ここで一人静かに絵を描くことが、きっとお母さんにとっては至福のひと時なのでしょう。

 

 



2階は昔、養蚕をしていましたが、10年ほど前にリフォームを実施ズミ。非常にきれいです。その時はまだ父上も生きていたはず。

使わない2階をなぜリフォームしたのか?

 

 



現在、使わない2階は、たまに帰省するOさんの子供たちが遊ぶ場所になっています。

亡くなったお父さんも、孫たちともっともっと遊びたかったでしょうに・・・。

 

 

 



2階リフォームの際、1階の一部を少し増築して、トイレや洗面を更新されていました。

ただサッシはアルミサッシでガラスもシングルガラス。暖房もないので、非常に冬はつらい、とのことです。断熱力が不足しているようです。パッと見はいいんですけどね・・・。

 

 

 

 



ただ、お風呂はその時に手を入れておらず、昔ながらのタイル壁&ステンレス浴槽。やはり寒い窓に冷たい床。換気扇もなく、熱環境的には厳しすぎる。

ユニットバスへの変更が希望です。

 

 

 

 

 



お風呂は今もなお、長府製の薪ボイラーを使用しています。この薪ボイラーのちょうど向こう側に浴槽があります。

 

 

 

 

 

 


北側には台所があります。それなりに広さはありますが、収納量が不足していること、日中でも電気をつけなければならないほど暗いこと、床がベコベコしており、なおかつ冬冷たいこと、などの問題があり、流し台もそろそろ寿命ということで、ここは全面的に改修する必要があります。

 

 


台所に続く茶の間が、お母さんのリビング兼用になっています。やはり収納量が不足しているようです。

仏壇、神棚、テレビ、小物収納ロッカー、その他いろいろな書類などがここに集められ、ここが生活の拠点であることがみてとれます。

 

 



10帖の和室(客間)と続き間の10帖の居間。合わせて20帖+8帖の広縁。広い!すばらしい!ただ耐震性には問題ありそうだと直感しました。

 

 

 

 



1間巾の広い広縁です。健康器具など、余り使われることのない品々の行き場になっています。ここがこの家では最も陽のあたる最良の場所です。

 

 

 

 



和室も和室らしく、ふすま絵、欄間が配され、ニッポンの木造建築そのものです。

このあたりは、この家を象徴するスペースなので、やみくもにリフォームするのではなく、”調和”を心がけたいところです。

 

 



広縁の床下です。基礎は独立基礎で、断熱材もなく、冬は外気温同等になってしまうと想像できます。

このように吹きっさらしの床は~1階が駐車場になっているような建物の場合もそうですが~直接冷たい風がビョウビョウと吹きっさらすので、とっても寒いのです。

 



そのような床が、家の北側や西側にところどころあります。基礎工事の費用を抑えるためにそうしたのでしょうが、これでは絶対に冬暖かい家にはなりません。

床が結露していたはずで、床材はもちろん、土台も腐れてしまっている可能性も高いです。腐っていれば白ありや黒アリによる被害も想定できてしまいます。

 

 

 



外観は、軒の出が深く取られており、軒裏や外壁材の状態はいいのですが、やはり南面がほぼ全面ガラスとなっており、地震時の倒壊が心配です。

 

 

 

 



畳を一部はがして、粗床をくり抜き、床下に潜りました。やはり断熱材は全く入っていません。また、地面も湿った土で、カビの臭いが充満しています。

 

 

 

 



床下に潜って、断熱材を入れることが出来ないほど、狭い空間です。やはり思い切って床を全面的に剥がす必要がありそうです。

 

 

 

 



給湯用でサンジュニアがありました。屋根上のパネルに水(不凍液)を送り、温まった湯を熱交換してお湯に換えるシステムです。これは使えますねぇ。予算が許せば、断熱材入りの壁・屋根で覆い、出口の湯をボイラーに直結して、更なる省エネ設備としたいところです。

 

 

 

 



現場での間取りメモ。あまり時間はかけられないので、間取りと建具(サッシや引き戸)の位置だけはしっかりと押さえ、あとは写真をたくさん撮って、事務所に持ち帰って図面を起こします。

 

 

 

 

 



数日後、手書きで起こした1/100の平面図。

 

 

 

 

 



また、現場調査の報告書として、メモ書きをまとめておきます。施主の希望や工事のポイントとなることを書き、建て主にも渡します。

 

 

 

 

 

 



さらに、粗っぽいのですが、予算付の改修メニューを示します。

考えられる改修工事メニューを列記し、優先順位を打ち合わせするためのものです。予算はこれまでの経験をもとに割り出した、ざくっとしたものですが、これがないと、スタートが切れません。

 

 



ここまでの作業は無料で行っています。

予算のこと、工事期間のこと、工事内容のことなどに目途が立ったところで、さらなる立案を行うため、「調査・企画業務委託契約書」を結びます。

今回は¥30.000でお願いしました。このお金は、ゆくゆく設計監理契約が結ばれた場合は、その設計費に充当されることになります。設計監理契約に至らなければ、¥30.000を領収させてください、というものです。費用をいただく以上、きちんとした精度の高い調査が出来ますし、企画を練る作業にも本腰が入ります。建築主にとっても、設計者の実力や考え方、相性なども最小限リスクで判別できると思います。設計契約あるいは建築請負契約にいきなり踏み込むよりは、建築主側はもちろん設計者側も、双方にとってメリットがあると考えています。

 



先週、設計監理契約をしていただきました。今日は基本設計の第①回打ち合わせでした。

当社オリジナルの打ち合わせシート(全7回)に準じて打ち合わせを進めていきます。

 

 



今回はライフラインのことや間取りのことが中心でしたが、O様からいろいろな意見やアイデアの提案があり、2時間余りでしたが、いい打ち合わせが出来ました。

 

 

 



工事着工まで日がありませんので、住みながら改修の肝である、工事ゾーン分けと工事日程の大まかな説明を加えました。

O様ご家族にも、片づけや不用品の処分、整理などご協力していただかなくてはなりません。

 

 



細かい工種別の工程表を渡すよりも、ゾーンを色別して、カレンダーに分りやすく示すことがいいのだと思います。

浴室が使えないのはいつからいつまでか。キッチンが使いえない間は、どうするかなど、住みながら改修工事ならではの打ち合わせもたくさんあります。

 

 

今回調査をさせていただいた折、お母様にも、現状で困っていること、直してほしい所などをヒアリングさせていただきました。その際に、この家を亡き夫と共につくったこと。お二人で山から木を伐りだしてそれを柱に使ったこと。お二人で土壁を塗る作業をやり切ったこと。そして、

「要望は別にありません。おとうさんと一緒に、自分たちでつくったからな」、とおっしゃいました。

その時のお母さんの顔が、とっても印象的でした。いい顔してたなぁ。

築40年のOさま邸。40歳の長男とその家族が来春からここで暮らします。ウソのない、価値ある工事になるよう、気持ちを込めてお手伝いさせていただきます。

現地調査を終え、代々伝わっているであろう奈良漬をいただきました。ちょとしょっぱかったけど、深い味わいの優しい味でした。

ここで暮らしてゆく、という覚悟がにじみ出た表情のO様ご夫婦と、無邪気な3兄弟、そして40年間、この土地を守り続けてきた母親に見送られながら、小川村を後にしました。

「また来ます!」

 

屋根 雪割り・煙突 手直し

暑い夏です。が、中部電力も節電目標を取り下げました。節電節電の意気込みもハシゴを外された感じで、少々戸惑っています。

よく分りませんね、なんだか世の中どうなってるんだか、どっちに向かえばいいのか。いずれにせよ傍観者にならざるを得ない状況ですが、今日も首相官邸前抗議デモは行われるのだと思います。

今朝、ラジオでの話。

「小さなミスを減らすには・・・、みんなで考える。」

福島原発事故の人災を指してのことでしたが、小さなミスが積もり積もって起こってしまった今回の大事故。2度と起こさないようにするため、あるいは現状をどのように回復してゆくのか、という問題について、専門家や政府、電力会社などに任せておけばいいのでしょうか。みんなで考えることによって、さまざまな方向から問題提起がなされるはずです。納得のプロセスを踏めば、気付くこともたくさんあると思いますし、考えること自体が危機に対応することになるはずです。

このことは、建築現場やものづくり現場でも大変に効果があると実感しています。



建築現場では、よく「現場打ち合わせ」が行われます。この写真は、屋根の棟に残ってしまう雪をいかにして落とすか?、頑丈につくるには?、棟換気をどう構成するか?、作業効率や寸法の割り付けなどについて設計者(私ですが)・大工・板金職人と共に打ち合わせしている様子です。

 

 



今年の冬の豪雪で被害をうけた信濃町・M様邸の屋根頂部の雪割り(とんがり屋根)をつくる作業を現在行っています。

 

 

 

 



先ずは下地作りです。あまりにもすごい雪がこのあたりには降りますので。引き抜きやせん断に強い特殊なビスで固定していきます。

 

 

 

 

 

 



45cm間隔で並んでいます。魚の骨のようですね。

 

 

 

 

 



ここに構造用合板を貼ります。室内からの換気機能も持たせるため、上部には隙間を開けます。

 

 

 

 



合板の上にはルーフィングという防水シートを張ります。

 

 

 

 

 



ガルバリウム鋼板を張り上げてゆき、空気が逃げる部材=リッヂベンツ(日本住環境製)を半分に切ったものを取り付けます。

 

 



さらに合板+ルーフィングで2重屋根に。

 

 

 



出来あがりです。相当とんがらせました(笑)これで雪が残らずにスムーズに落ちてくれることでしょう。

 

 

 

 

 

 



続いて、板金屋さんと薪ストーブ会社DLDさんとのコラボで、煙突廻りの作業です。

フラッシングと呼ばれるステンレス製のカバーをなんとか差し込んでいる様子です。難航する作業です。でもここが防水上、非常に大事です。屋根の上からコーキング頼みで被せるのはNGです。

 

 

 

 



職人一同、あれこれ談義しながら・・・。うまくいきました!

 

 

 

 

 



新築時であればなんてことない作業も、既存の屋根を剥がさずにこの仕事をこなすのは、細かい職人技・経験・がなければなかなかできません。まさに協働作業です。

関わる工種の職人が知恵を出し合い、解決していきます。

 

 

 

 



毎日うだるような暑さですが、冬のこの状況を想像しながらの作業です。

 

 

 

 

 



今回はこれで勝負です。

別荘など薪ストーブを冬に使わない環境では、「いかに屋根から雪を落とすか」、ということでしか対策がありません。豪雪地では、煙突をどこに出すか、がとても大事なことです。

 

 

 

 

築40年住宅・大規模改修、決行!

5月、6月と現地調査・ヒアリングをし検討を進めてきた長野県小川村の大規模改修工事。

今年の秋に工事を開始する旨で設計監理契約を締結していただきました。今回O様の改修の動機は、来年4月より転勤になりそうということで、これまで母親1人が住む実家に、夫婦・子供3人で同居を検討。水廻り(キッチン、浴室)のリフォームにとどめるのか、はたまた断熱改修へ踏み切るか、耐震補強は?間取りの更新は?増築は?などなど様々なメニューのご相談をいただきました。

このようなケースの場合、まず、現状での躯体や床下・小屋裏・基礎の状況を目視観察し、耐震壁の配置バランスや、将来的にどのくらいの年数を見込むか、また住みながら工事をするのか、改修の手順や方法、コストのコントロールなど、まあ、新築の住宅を建てる際に比べて、設計者は数倍のエネルギーが必要ですし、経験や予測が非常に大切です。

見た目を良くするだけのリフォームであれば、誰もができるのでしょうが、きちんとした断熱改修工事を含む場合は、工事をする側も、そこに暮らす人の側も、信頼・協力体勢なしには成し遂げられません。時間も相当かかります。建築業者側も必然的に、解体して新築を勧めるようです。

今回、私の調査によると、①まだまだ躯体がしっかりしていること。②基礎も健全であり、あと30年の耐久性は見込めそうだということ。③母親が亡き夫と共に苦労をしながらつくり、子供を育て上げたこの住まいに、とても愛着があること。などの理由により、解体はせずに、向こう30年、冬暖かく夏涼しい省エネ住宅を提案させていただきました。

建てた当時の図面が残っていませんでしたので、まずは、既存の図面を簡単におこしました。そして、現状での問題点を整理しています。

以下5月の現地調査後にブログでも紹介したものです。

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簡単にではありますが、改修のポイントを提案しています。寒い信州ですから、暖房の提案も盛り込みました。温水パネルヒーターにより全館暖房と、薪ストーブによる2種を提案。その他、断熱のことやサッシの交換・内窓設置、そして間取りの更新などについてもお示しさせていただきました。当然予算のこともアバウトですが、改修メニューごとに目安となる金額をお示しさせていただきました。

やるやらないは当然今後のお打合せになろうかと思いますが、全力で取り組み、いろいろな方(職人さんを含め)の協力を集合させねばできない大事業であることは間違いありません。

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現地調査に立ち会ってもらった鍋内大工さん、断熱・暖房工事を担当していただく信越ビーアイビー国分さんを中心に、O様ご家族が笑顔でお住まいいただける省エネ住宅に仕立てて参ります。今後このHPで、設計プロセスや工事詳細プロセスもタイムリーに行って参りますので、ご期待いただければ幸いです。コメントも受付中です。設計や工事内容についてご意見をお聞かせください。

現在~8/12 基本設計

8/13~8/26 実施設計

8/27~12/9 工事期間

 

 

1年点検(松本市O様邸)

最期まで関われなかった松本市のO様邸の1年点検を昨日行いました。

この1年の間に、建具など折りを見て直してきましたが、屋根裏や床下が心配でした。



6人家族が住む50坪程度の住宅です。太陽光発電、ウェルエコなど設備にもだいぶ投資していただきました。

もちろん高断熱仕様で省エネ性能抜群です。

 

 

 



屋根付ガレージのある外観です。

板壁は信州カラマツざらざら仕上げ板を縦張りしています。質感がとても良いですね。

 

 

 



屋根裏は広いです。高性能グラスウール200mm厚が敷きこまれています。

外気温は約30℃弱でしたが、こちらの空間は屋根の輻射熱があり、気温は40℃ほどですが体感温度は50℃くらいでしょうか。サウナ状態で、あっという間にTシャツびしょびしょです。

 

 

 



ここで思わぬ不備が。見えているホースは換気用のダクトですが、なぜかこの部位に断熱材がかぶっていません。断熱材敷込み不良です。すでに住み始めて1年ほど経ちますが、今回のような点検がなければ発見は難しいでしょう。

 

 

 

 



断熱材を敷込み直しました。もともとはこうなっていたはずですが、なぜかわざわざめくり取られていたものと思います。パズルに手こずりました。

換気ダクトは必ず断熱材の室内側に隠れるようにしましょう。エアコンなどで冷えた空気がダクト内を通る時、ダクトの外側で結露する可能性があります。

30分、0.2kgダイエットに成功!

 

 



屋根裏の次は床下です。根太間に高性能グラスウール140mm充填です。落下防止用の板も設置されており、状態はいいようです。

 

 

 

 



ただ、ところどころ、断熱材が落ちかけていました。これらを修正しつつ、シロアリ被害の有無や、設備配管からの漏水の有無をチェックします。

キソパッキン工法により、床下の換気も十分でカビ、結露は見られず。

 

 



不備を発見!この部位はユニットバスの床下へ入る点検口ですが、本来はスタイロフォーム断熱材のふたによって、床下とは区画されるべき箇所です。

 

 

 

 



ユニットバスの直下です。ここは床下ではありますが、本来は室内空間の一部にしなくてはなりません。

そうしなければ、浴槽の湯が冷めやすい。ユニットバス室内が寒い、ということになります。

 

 



ちょっと作業はしにくいのですが、発泡ウレタンにて断熱気密補強をし、スタイロ断熱材の継ぎ目には気密テープを張らなくてはなりません!

 

 

 

 



修正が行われた後の様子です。狭い空間ですが、室内の一部で扱われます。自分の体温で気温がぐんぐん上昇。汗だらだら。30分、0.2kgダイエットに成功。

 

 

 



脱出の後、入り口を閉じて、発泡ウレタンで気密します。この入口に、ご覧のような給排水配管が来てしまうと、点検はしにくくなりますので、できれば他の場所にしてもらいたいものです。

これでユニットバスの床下は完全に、室内側の空間になった、ということです。浴槽の湯も冷めにくくなることでしょう。

 



ちなみにこのお宅のユニットバスはパナソニック製ですが、洗い場の直下にはウレタン素材の断熱材厚さ約5mm程度のシートが貼られており、少なからず、床の冷えに対策が見られます。当然ないよりはあった方がよいのですが、もう少し厚みのある素材で、このように継ぎ目に隙間ができないようにできないものでしょうか?

住設メーカー開発担当者に、更なる省エネ推進の意欲を求めます!!

 

 

作業前も作業中も意識して水分をごくごく採っていたのですが、結局半日、小便なしでした。屋根裏・床下は脱水症状、要注意です。点検作業を終え、冷たい麦茶と冷えたスイカをごちそうになりました。おいしかった~~♪ありがとうございました!

工事の終盤は関われませんでしたが、こうしてまたお世話になることができ、本当に幸せです。

 

ひさし効果・階段上のスペース利用



ひさし+すだれの日除け効果は絶大です。みなさんご周知のことですが、特に危険なのは西面の無防備なサッシです。たとえガラスがLOW-E遮熱タイプのペアガラスであっても、すだれをジャラッと掛けるだけで、ずいぶん室内温度上昇は抑えられるし、見た目にも冷涼感が出せてお勧めです。

緑のカーテン、というわけでゴーヤ棚を目論んでいますが、成長が間に合いません。

先日訪問した松本市G様に思い切って、ひさし+すだれをご提案しました。

 



本日設置させていただきました。

午後2時ごろの写真ですが、窓に影がきちんとできています。和風の外観にしっくりとなじみます。

 

 

 

 

 



すだれのいいところは、100%日除けしながらも、室内からの眺望は殺さないところです。ここは松本市の東部なので、西方向に北アルプスを眺望できます。風も呼び込めます。すだれもいろいろホームセンターに売ってますが、私は竹ひごタイプをおすすめしています。値段はちょっと高いですが、長持ちしますし、外の風景の見え方が違います。

 



少し暗めの室内空間も、涼を感じさせます。

夕方からは涼しい風を得ることができる信州って、最高だね♪

 

 

 



ひさし取り付けのついでに(?)階段の上の吹き抜け上部に、収納スペースを作ってほしいとのリクエストをいただき、これも今日実施しました。

赤コーナー(伊那市)から藤田大工さんのお出ましです。

75cmほどの高さですが、普段ほとんど使うことのない色々なものが仕舞えそうです。

床組を終えたところ。

 

 



天井のパインを打ち上げ、とってつけたようにならないこと!、がポイントです。

 

 

 

 



ついでに廊下にも、棚板ひょいっと、つくってもらいました。

ひさし+すだれで約4万円。

階段上の1坪ロフト的もの置き場で約3万5千円なりぃ~。安くない?

 

 

エアコン特売(長野県内)

「エアコンは必要ない!」なんて言ってたけど、この猛暑じゃ体もたないよ~。

高断熱高気密の住宅でも、やっぱりエアコンは必要なんじゃない?

今のエアコン結構古いんで、省エネエアコンに付け替えたい。

そんなお問い合わせが増えています。私の住む長野市も先日までは35とか34といった最高気温を連発!湿度の高さも相まって体感温度は40℃ちかい感じです。夜も寝苦しく、節電の夏とはいえ、何とかしなきゃ!

ということで、長野県全域をカバーするガス会社の岡谷酸素さんにご協力いただき、限定品ではありますが、破格のエアコンセール、やってます。相当数用意があるようですが、なくなり次第終了します。(7/20の時点で60台ほどあるようです)

不用意な穴明けをして柱やスジカイが傷まないよう、責任を持って工事の管理に私自ら関わらせていただきます。

ダイキン Eシリーズ S28MTES-W(冷房2.8k) 冷暖房兼用 ¥53.000(税別)

シリーズ、機能確認はこちら↓

http://www.daikinaircon.com/catalog/sumai/kabekake/11itiran/spec.html

メーカーカタログPDFはこちら↓

http://ec.daikinaircon.com/ecatalog/CR10626RJ4/images/CR10626RJ4044.pdf

100V専用電源工事は別途です。

設置工事   ¥30.000(税別) (※1階の場合。また配管カバーは含みます。)

管理費(しおはら住宅デザイン設計)  ¥5.000(税別)

合計 ¥88.000(税別)

迷っている方、買い替えのご予定のある方、一度お問い合わせください。

柱腐れオペ

昨夜は避難勧告が発表されるなどした長野市内。それはそれはひどいどしゃ降りでした。

これだけの降りは、久しぶりでした。

 

「土砂降り」とはよく言ったもので、今朝朝一番に向かった千曲市への道中で見た千曲川は泥色に染まり、土砂が相当流れ込んでいる様子でした。山の保水力が弱っているとの話はよく耳にしますが、山間地の多い長野県、とっても心配です。今日も小康状態ではありますが降り続いています。

 

 



千曲市T様邸でエアコン設置工事に立ち会ったのちに向かったのは、以前ブログでも紹介した、2階デッキバルコニーの手すりが取りついている柱の腐れの手術です。天気が心配されましたが、涼しい今日がチャンス!

執刀医はわたくし塩原です。

 

 



手すりを外した状態です。大したことないように見えますが、かなづちで叩くとパクパクした感触があります。

手すりがついていたので、発見はなかなか難しいのですが、キクイムシなのか?蜂なのか?飛ぶ昆虫がこのあたりをうろうろし、巣作りし始めたので、お客さんが不審に思い、連絡をいただいて調査をさせてもらい腐れを発見できました。

果たしてどのくらい腐っているのか??

 

 



メス(ノミ)を入れると、腐っている部分は、あれよあれよと削り取られてゆきます。深さは3~4cm、それほど深くはありませんが、柱はそれほど腐らない、という思い込みがあったので、ちょっとびっくり。

引き続き悪性部を切除してゆきます。

 

 

 

 



丸太の割れに沿ってかなり下の方まで腐っています。

とにかくどんどん削っていきます。

 

 

 

 



丸太の樹種はベイマツです。比較的硬い部類の針葉樹です。約30分ほどが経過しました。

普段あまりノミは持たないのですが・・・。

 

 

 

 

 



だいぶ下まで腐っています。

ひたすら切除作業を進めます。

 

 

 

 



1時間ほどでほぼメス作業を終え、グラインダーで仕上げてゆきます。

 

 

 

 

 



このようなエグリ取りになりました。

当初予想をはるかに超えた範囲が腐れていました。

 

 

 

 

 



この患部に、お薬を塗ります。

この液体、私がオリジナルで調合した、ウッドロングエコ(取説PDF16MB)ホウ酸塩水溶液です。ホウ酸塩は木を腐らせる腐朽菌の繁殖を抑えます。

 

 

 



ホウ酸塩水溶液は無色無臭透明ですが、ウッドロングエコを混入することにより、更なる腐朽菌の繁殖を抑える効果が期待できるばかりでなく、白くなってしまった木肌と他の削っていない木肌の色合わせの意味も持ち合わせています。

 

 

 

 

 



お薬は、刷毛で擦り込むように丁寧に、塗りつけます。色の変色を早めるために、私は、その場で調合・水で溶かすのではなく、あらかじめ1週間ほど前に調合しておきます。

緑っぽい、変な色に変わります。

 

 

 

 



30分~1時間の後、乾いた患部にオイルステインを塗ります。(ここではシッケンズ社セトールノバテック)

 

 

 

 

 

 



手すりを復旧し、笠木も載せて約3時間のオペ終了。

この時期、蜂をはじめとする虫たちが飛び交います。その行方を眺めていると、思わぬ発見があるかもしれません。

今回は歓迎すべき発見ではありませんが、なるほど虫たちの方が良く分ってらっしゃる。腐って柔らかい部分の方が巣作りしやすい。蟻害についても同様なことが分っています。

 

 

どしゃ降りの雨・床屋さんへ

15年間ほど、ずっと同じ床屋さんに通っています。理容オギワラ。私は千葉県の大学を卒業し、両親の反対を押し切り、故郷松本に戻らずに長野市の会社に就職しました。最初に間借りしたアパートから徒歩で行けるそこは、8帖ほどのスペースに大きな鏡、2つの客用椅子、天井付近に小さなテレビが据えられています。目をつむってカットに臨む私のような客は画面を見ることがありません。日曜の昼下がりにはラグビー中継なんかにチャンネルが向き、いったい誰のためにテレビがついているのか?などと思ったものでした。

南側道路に面した、陽当たりの良い理容室の窓辺には、理容学校に通っているらしい年頃のお嬢さんが、父親、母親の手伝いをしながら勉強をしているようです。オギワラ タカコさん。

客が複数になると奥さんもハサミを持ち、夫婦肩をならべ、互いがぶつからないよう、気を使いながら段取りしている様子が、客である私にも、目をつむっていても分りました。無口な主人は、淡々と客の髪をきってゆき、対照的に奥さんはお客さんと会話しながらカットする。奥さんがほとんど切り終えたころ、無言で二人が入れ替わる。ご主人の最終チェック&補正。その後主人はドアを開けて外でたばこを一服。娘さんがシャンプーを。終わったころにカミソリを持って再び客人の頭部はご主人にゆだねられます。

 

いつものような日曜の昼下がり、オギワラに行くと主人の姿がありません。まぁ、たまには釣りにでも行ったのだろうとその時は思っていました。テレビからはトレンディードラマの再放送が流れていました。

そして3か月程度したころでしょうか。いい加減ぼさぼさの髪にストレスを感じていた私は、仕事の合間を縫って平日にオギワラへ行きました。そしてその時もやはり職人気質のオギワラ店主はおらず、奥さんに切ってもらっていました。

いつもよりやや丁寧なハサミ使いの後にシャンプー。そして背もたれが倒され、顔そりに入る直前、ちらっとテレビのワイドショーに目をやりました。そしてそこに発見したのです、ご主人の遺影を。

思い切って奥さんに尋ねました。「あの写真って・・・。」

「そうなの、急に入院したかと思ったらそれっきり・・・。ガンでねぇ・・・。」

「そうですか・・・。それは残念ですね・・・。」

「いきなり逝っちゃったもんだからもうこっちは大変! まったく!休む暇もありゃしない!」

つい半年前に切ってもらった時には、本人はもとより誰も分っていなかったはず。あまりにあっけないオギワラ主人の最期でした。

 

あれから10年ほどが経ちました。今日、私はどしゃ降りのなか30分ほどかけてオギワラへ。

テレビは地デジ化のため昨年薄型液晶に変わりましたが、当時とほとんど変わらない室内。60歳は超えたであろう奥さん。そして娘のタカコさん。この10年の間、母子は理容オギワラを守り、タカコさんは3歳の男の子のお母さんに。今では親子が肩を並べ、大きなほうきを不器用に使いながら床の髪を集めているおじいちゃんそっくりのボクちゃん。なんとも微笑ましい理容オギワラです。

きっと私は、この家族を数カ月に一度、これからも訪れることになるのでしょう。彼がハサミを持ち、床に落ちた我が髪が白一色になるまで。

 

豪雪地の屋根の谷部は、必ず壊れる。

長野市も連日33℃以上の最高気温が続いています。しかし30分ほど車を走らせ、標高の高い所へ逃げ込めば天然クーラーのさわやか信州ゾーンへ。ここ信濃町も、この時期は最高です。ここで仕事をしていることに、秘かな優越感が・・・。

そんな中、雪害によって屋根やデッキが破損した別荘の修繕工事、順調に進んでいます。



雪の重さで破壊された状況は以前ブログでお伝えをしましたが、今回は補修・補強の様子です。

谷木は当然交換できませんので添え木を太い長い釘でばしばし止めて、補強をしています。

 

 

 

 

 



冬、長い間雪が乗っかていると、屋根が垂れてしまっています。ジャッキアップをしてまっすぐに矯正してから補強を行います。

 

 

 

 

 

 



補修・補強をしたのちに、屋根材と軒裏を復旧し、2度と同じようにならないよう、方杖(ほうづえ)を入れてツッパリます。

 

 

 

 

 



板金(ガルバリウム鋼板)の復旧をしています。

 

 

 

 

 

 

 



この別荘にはこのような谷が4か所あり、その全箇所が破損していました。方杖を4か所設置。

 

 

 

 



手すりが全壊した玄関ポーチも修繕されました。このように、少しでもL型に手すりを配した方が強度が増します。階段の幅は狭くなってしまいますが。

階段脇にも手すりも設置して連続させ、さらに補強している、というわけです。

 

 



場所は変わって、ポスト&ビームの別荘です。ここでも雪害がありました。

デッキ階段の踏み板脱落、屋根の頂上部の棟換気部破損、そしてやはり谷部の破損です。

 

 

 



基礎も比較的高いのですが、今年の雪で、1階がすべて埋まりました。

これはボイラーを雪から守る雪囲いです。あそこまで雪で埋もれる、ということです。

 

 

 

 

 



出窓もこのようにガードしなくてはなりません。

 

 

 

 

 

 

 



ピークドーマーと呼ばれる小棟の頂上部です。雪がここに雪だるま状に残ってしまい、落雪時に悪さをしました。

 

 

 

 

 



正確には雪だるまではなく、氷だるまです。屋根に残った雪はガチガチに固まってしまい、これが落ちるときにいろいろなものを道連れにします。

住宅など常時熱を発し、小屋裏から棟換気を通じて熱が逃げていくサイクルがあればあまり氷だるまはできません。

 

 



谷も重傷ではありませんが破損していました。軒裏を剥がし、補強をして、やはり方杖を新設します。

 

 

 

 



この方杖でだいぶ安心感が出ますね。豪雪地では必須アイテムと心得ましょう。

 

 

 

 

 

 



デッキ階段も生まれ変わりました。



 

 

 

「失敗は成功の元」と心得て、オーナー様の承諾を得て情報公開しています。想定以上の豪雪だったとはいえ、同じような被害が起きないよう、今後の設計方針に反映してゆきたいと思います。