24時間換気扇・高性能グラスウールをみてみる

工事が進んでいます。室内は電気配線が終わり、いよいよ断熱工事です。ここでもやはり高性能グラスウール充填工法です。ピンク色のふにゃふにゃしないグラスウールを間柱の間に、押し込まずに挿入します。その後、防湿シート貼りです。窓の枠にあらかじめ回しておいた先張りシートとテープで連続させます。



防湿シートは、室内の湿気を壁の中にできるだけ入れない手法です。寒冷地では壁の中で結露する恐れがあるからです。できるだけ隙間がないようにシートを張ってしまいましょう。コンセント部や配管貫通部は要注意です。

24時間換気扇も取りつきました。今回は日本住環境のルフロ400を採用しました。ユニットバスの天井裏になる場所です。家の中でトイレやキッチン、お風呂など湿気やくさい臭い、汚れた空気が出るところにダクトを配ります。つまりそこから、この換気扇本体にいったん集合というわけです。ダクトの配管工事はできるだけ曲がりが少なく、かつ最短でなければなりません。

換気工事も、断熱工事も、見えなくなる部分だけに、工事する人の経験や丁寧さが求められます。設計監理者はもちろん、建築主の方も「どんな換気扇をつけるのか」「どんなふうに配管されているのか」関心を持つことが必要ですし、現場で確認してください。

 

現代木の家+古民家

雪害~落雪によりデッキ階段破壊され

今年は雪が降り続きます。長野県の最北部、信濃町。

ナウマンゾウの発掘で有名な野尻湖の付近です。築15年ほどになりますが、今年は過去最高の積雪ペースだとのこと。気温もずっと氷点下。

どうやら棟(むね)~屋根のとんがった部分~の雪がなかなか落ちず、団子状となって雪庇(せっぴ)となり、不在時に落下、直下のデッキ階段を直撃し、木材もやや腐っていたのでたまらずばきばきっと・・・・。



けが人が出なくてよかった・・・。加入している火災保険の「雪害」に該当すると思われるので、復旧工事の見積もりのご依頼でした。

ニュースでもたびたび報道されますが、雪下ろしや落雪によって豪雪地は毎年何人か亡くなります。建築の設計に携わる者の一人として、豪雪地での屋根の向きや勾配、雪の処理方法や雪捨て場などあらゆる場面の想像が必要だと痛感し、再発防止できるような復旧方法を提案したいと思います。

リフォーム業者を選ぶ、には?

数年前に新築した方から、下記のようなご相談がありました。

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塩原 様

*****の***です。お世話になります。

ちょっと相談というかアドバイスいただければと思います。
私の母が住んでいる母屋の風呂がとても寒いので、リフォームしたいとの要望があり
ますが、リフォーム業者の選び方がわからず困っています。ポイントがあれば教示い
ただけませんか?

大きいチェーン店の****などは、結局、各地区の施工業者と契約しているようで
すし、担当業者にあたり外れが多いようです。
かといって、以前も浄化槽を交換した際も、地元の業者が結構値段高かったりして、
結局、相見積した**設備(うちをやってくれた)に依頼しました。

以上宜しくお願い致します。

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よく見かける、「ユニットバス交換工事一式60万円ポッキリ!」とか、「絶対にこれ以上かかりません!1流メーカーキッチン入れ替え一式80万円」、「必ず1日で仕上げます!」などリフォーム業者の広告は過激かつ思い切りが良く、365日特売的な雰囲気があります。

人間的なつながり・縁が無い中で、数あるリフォーム業者を選ぶということは、実はとっても大変なことです。

リフォームの手順は一般的に

①現地にて、現況をよ~く観察、調査し、施主要望ヒアリング

②見積り、工事概要を施主に説明。解体したときに露呈されるかもしれない、工事範囲外のことやそれらの対処方法。(インフォームドコンセントのようなものです)

③工事契約・発注

④交換や更新の対象物を解体撤去する。

⑤しろあり被害など工事範囲外で施主に報告相談しなくてはならないことが無いか調査。

ある場合は、その対処方法、費用、工期など相談

⑥予定されていた交換工事、更新工事 終了

 

こう見てくると、準備や検討の時間がとても大事で、慎重に行われるべき部分だと感じていただけるのではないでしょうか。手順はまさに病院の手術と同じような気がします。自分の体にメスを入れ、ベストを尽くしてくれる、経験豊富な医者にお願いしてもらわなくてはなりません。

病院手術では麻酔科、外科、内科、整形外科、看護士など、チームワークが大事だと聞きます。建築の世界もまったく同じだな~と感じています。 

リフォームは新築よりはるかに難しい。リフォームこそ、設計士の腕が試されるのだと思います。安直リフォームには十分にお気をつけください。

 

薪ラック(薪棚・薪小屋) 組み立て方法

今回もご覧いただきありがとうございます。またしても”薪”関連の記事です。

当社で発売中の薪ラック(薪棚・薪小屋)の組み立て方法について問い合わせをいただきましたので、紹介します。

1間幅(1820)の1㎥収納タイプです。

薪のはなし

最近「薪」に関心があります。

実は・・・私はログハウスに住みたくて、大学卒業後ログハウスメーカーに就職しました。あれから15年。

ログハウスに限らず、いろいろな建築物を作ってきました。特に住宅はおもしろい。そこに今住んでいる人がいる。そして、そこで命が誕生し、成長し、笑い、泣き、喧嘩をし、巣立っていく。結構すごいことを仕事にしてきたんだなぁ、と他人事のように振り返ってみたりするのです。

「なんで俺がログハウス?」「何で私が建築士?」そんなふうに疑ってみたりします。

答えは見つかりませんが、なんとなく、薪ストーブとゆらめく炎。暗い室内でゆっくり読書をし、雪横切るその窓を、時折ぼんやり眺める。カレーを食べる。うまい・・・。

テレビドラマ北の国からの影響か?夢丸やウデッディライフなど少年のころから読んでいた雑誌の影響か?

それがいつのころからか、便利、きれい、早い、安い、ノンクレーム、オール電化、楽ちん・・・結構お客さんの要望や希望を解釈違いしてきたのかもしれません。

帰宅時間も夜10時12時は当たり前。土日も仕事。ゆとりがない、お金もない、時間もない。そう思い込んできただけなのかもしれません。

たくさんの家づくりを経験してきて、また、もう一度自分自身が原点に立ってみて、そして大震災や原発事故など人並みにエネルギー問題を見つめ直した結果、”薪”、これこそが日本を、地球を救うのではないか、というところまで来てしまいました。思い込みかもしれません。絵空事かもしれません。そうでないかもしれません。

暖房エネルギーは家庭内の年間エネルギーの1/3です。給湯エネルギーもまた1/3です。この2/3を何とか薪で賄えないか?私たちは自然のなかのごく一部でしかありません。共存していくしかないのです。

私たち建築士は地球人の一人として、そういうことを提案していかなければならないのだ、という思いに至っております。

PS社の薪ストーブ↓

http://www.ps-group.co.jp/pscompany/products/tl/index.html

ウッドボイラー↓

http://www.ato-nagoya.com/boiler/index.html

薪を生活に取り入れるのは勇気が必要だと感じてしまいがちですが、つい数十年ほど前まではどの家も薪や炭だったんだよな。昔のように・・・では釈然としません。これまで技術者や職人が積み上げてきた、たしかなもの・洗練された技術を採り入れた、商品開発を進める必要がありそうです。

ユニットバスの床下

1年点検で、某宅の床下にもぐりました。シロアリ被害や水漏れなどは無かったのですが、ユニットバスの下に問題あり。ユニットバスからの漏水はなかったのですが、そこを点検するための点検口ふたがきちんと閉じられていませんでした。

ユニットバスの床下の様子



床組に断熱材を入れる工法(床断熱工法)だと、その下の”ユカシタ”は、外気が常に流通している””の空間です。では、ユニットバスの下の空間はどっちになるの?

答えは「ユニットバスの下は室内です

室内なのですから当然断熱された空間にしないと、浴槽のお湯がすぐ冷めちゃう。洗い場の床が冷たい。

ユニットバスを据え付ける前に、このようにするのですね。

ユニットバス設置工事の様子



 

そうなると、床下からユニットバスの下をのぞく入口が必要となります。

そのふたが断熱材で出来ていて、かつ隙間が無いようにテープを張るなどしなくてはなりません。今回は給水や給湯の配管がその点検口から出入りしていましたので、発泡ウレタンというアワ状の断熱材でしっかり閉じてしまいました。いずれまた数年後、ここを開けてチェックする日が来るのでしょう。そん時はまた、発泡ウレタン持ってかなきゃです。

ユニットバス点検口のふた



 

発泡ウレタンで気密化しました



 

 

 

木の家・職人の手

「日本の住宅はやっぱり木造だな」と思うことがよくあります。たとえばこういう空間に入ったとき。

大工さんが釘を打つ音、屋根屋さんが一枚一枚屋根を張っていく音、そして風の音。

この間まで何もなかった土地に、木の家空間ができた。屋根があるありがたさ、人の手が作り出す一つ一つにいちいち感動します。

床の断熱材も入っています。高性能グラスウール16k厚さ14cm。床暖をしなくても、このくらい入れれば冬も足元が寒くない空間ができます。「この家ユカダン?」と思ってしまうほどです。

1階床 断熱工事



 

私は好んで高性能グラスウールを使用しています。特にパラマウント硝子工業社のフルカットサン、という商品が、その製品寸法精度、性能、価格の面でコスパ王と思います。このことは、いろいろなメーカーのものを触ってみて感じていることです。

高性能グラスウール16k T=140㎜



グラスウールが嫌われている理由。それは工事する人が、「チクチクして触るのがやだ」、「切るのが面倒。カッターの刃がすぐだめになる」、「時間がかかる」、「ほかにもっとてっとり早く、施主ウケするのがある。高いけど出してもらえばいい。」「本でグラスウールはだめ、って書いてあった」そんなことが多いようです。どれも、工務店や職人など、工事する側の都合。情報のかたより。

より一層の省エネ社会を目指すなら、住宅の床や壁、天井の高断熱化は必須だと思います。

冬暖かく、夏涼しい家はエネルギー消費が少ない家です。木の家でもつくれます。職人の手によってつくります。

屋根裏の様子



 

 

ダークブラウンの家

高性能グラスウール

節電が叫ばれる世の中です。みなさん太陽光発電やLED照明など、省エネ機械にまだ頼ってません?確かにそれはそれでいいのですが、本当に省エネにつながるのは、建物の高断熱化なのではないでしょうか?窓をペアガラスにするとか、内窓を追加する。省エネリフォームは住宅エコポイントの対象になり、補助金が付くのはご存知ですよね。そりゃ~断熱材の厚さが、厚ければ厚いほど熱は逃げにくいけど、かかるお金もどんどんアップ。モノにはコロアイというものがありますね。つまりコストパフォーマンスの最大はどこか?

断熱材も発泡スチロール系のもの、綿状のグラスウール・ロックウール、最近では炭化コルクや木のチップを圧縮してボード状にしたものまで、さまざまなタイプがあります。

いろいろやって来ました。現在わたしたちは、高性能グラスウールをおすすめしています。ピンク色のものです。昔からある黄色い綿のものでもいいのですが、ピンク色のものはふわっとしていなくて、ごわっとしています。分りずらいのですが、硬さの程度でいえば羽毛布団とベッドのマットレス、いや油揚げとこんにゃく・・・・うーん、うまく伝えられません。とにかく黄色とピンクでは全然違います。

高性能グラスウールを壁にみっちり



 

コンセント部は先にこんなものをつけときます



 

スジカイがあると時間がかかります



 

高性能グラスウールを壁に10cm~12cm程度、隙間なく、詰め込まずにいれる

床は地面からの冷えもあるので14cm~20cm、天井は20cm~30cm、このぐらいの厚みがこれからの住宅に求められる断熱性能だと思っています。断熱材がしっかり十分入っていなければ、アンの入っていない温泉まんじゅうみたいなもんです。グラスウールはガラス瓶などから再生されたもので、これもエコに直結しています。ああそうそう、ちょっと¥は高いけど、新聞紙など再生紙を細かく砕いたセルローズファイバーもありますね。

今後、新築工事はもちろん、改修工事やちょっとした水廻りリフォームの際にも高断熱化(窓や外壁)しないとだめだよ、という意識がすべての方に広がってほしいと思います。私たちの子孫のために。