2011年,年末を迎えて思うこと

おかげさまで無事今年の業務を終えることができました。今、こうして今年1年間に自分の身の回りに起こったこと、自分がしてきたこと、地震のこと、両親のこと、出会った人の顔・言葉、そして家族のこと、ゆっくりと、そして噛みしめながら思い起こしています。
私にとっての2011年は、月並みですが、人生で最も激動の1年でした。長年勤めてきた会社の倒産・解雇。社会の中での立ち位置が完全に崩壊し、信用、親友、信じる力、貯金などこれまで積み上げてきたもので大切なものをことごとく失ってしまう結果となってしまいました。また倒産した会社に関わっていた、社員の仲間、職人さん達、取引先、顧客、着工前のお客様、工事中の建築主にも多大なる損失や迷惑を与えることになり、これまで自分は一体何をしようとしていたのか?何がしたかったのか?不甲斐なさと情けなさと、後悔、懺悔・・・。何もかも信じることができず、生きていく力が枯れてしまったようでした。

そんな胸中でいる中、3.11の大地震が発生し、多くの尊い命が一瞬にして奪われていく惨状をテレビで目の当たりにし、涙が止まらずにあふれ、空っぽだった心に再び生命の水を注がれていきました。犠牲になられた方、被害に遭われた方、そして今もなお避難生活を強いられている方々、本当につらい日々を今も送っていることでしょう。そんな方々の心中を思うと、こうしてはいられない、自分にできることは何か、何かできないか、そう思えるようになったのです。不謹慎な言い方ではありますが、あの大震災ななかったら、私はあのまま生きていく力が枯れたままではなかったか、そう思えてなりません。
挫折に勝てない、ごまかしだらけの自分のままだったでしょう。

あれから9か月、本当にあっという間の時間でした。たくさんの方に励まされ、叱咤され、勇気づけられ、助けてもらい、今こうして居られます。ありがたいことです。私は立ち直りました。自分ができること、特に世の中に役に立てそうな得意なことをこれからやっていきたいと思います。そして近い将来、あの震災で被害に遭われた方々に対して絶対に何かしてあげたいですし、今できることもしていきます。やりたいこと、できそうなこと、いろいろと思いつきます。
どうやら生きる力が再び芽を出したようです。

来年の年末は、家族や仲間や仕事で関わった人たちすべてが笑顔でいられるよう、仕事に遊びに、もっともっと真剣に取り組んで参ります。今後ともよろしくお願い申し上げます。よいお年を。

2011年12月30日   塩原 真貴

梁の腐れをどうする?

築後10年ほどのポストアンドビームの構造体の一部が腐っている!やばい!どうにかシテ欲しい!という情報をいただきました。関東地方です。一見するとあまり被害はなさそうですが、つっついてみるとドンドン剥がれてしまいます・・・。

すでに別の人に見てもらったようで、「梁1本丸ごと交換しましょ!」ということで多大な費用の見積書が出ているようです。

とにかく実態を調査すべく現場へ行きました。
写真部位は1階のベランダの梁です。東向き、妻壁側です。日当たりはさほど悪くはないのですが、米松の梁の上の水切り板金が機能しておらず、丸太表面の割れに、雨水が差し込み、またそれが抜けず、乾かずで腐朽菌が発生。いったいどの程度まで腐っているのか・・・。とにかく足場をつくって、腐った部分を削っていきました。


最初は素手、その後のみ、最後はサンダーで、腐った部分を削り取っていきます。
幸い表面から深いところで7~8cmといったところ。構造体である梁の交換はしなくてもよさそうなレベルです。

数日乾かした後、ホウ酸塩を主成分とする防腐材を塗ります。今回は粉状のものを水で溶かし、2度塗りしました。割れの部分に吸い込ませながら、むらなくしっかりと刷り込みます。
この水溶液は無職透明です。一般にはほとんど知られておらず、普及していないので腐朽が進むことになってしまいます。

今回、この梁1本丸ごとの丸太の丸みの部分(「びんた」と呼んでいます)を削り取り、雨水を受けないようにし、さらに板金で覆ってしまおうということになりました。念のため深くえぐれたり、割れから水が差しそうなところを特殊なパテ(エポキシ)で埋めることとしました。

ホウ酸塩については、またいつか詳しくお知らせしたいと思っています。腐りやすい木部の予防や、腐朽菌の拡大を防ぐ力があります。

建て方工事

いよいよ骨組みです。今回は米松4寸(120㎜)幅でプレカット工場加工です。構造体がそのままあらわしになる部分も多く、取扱いには注意が必要です。基礎の状態では「あれ?こんなに小っちゃかったっけ?」でしたが、くみ上げると「でかい!やばい!」と感じるのではないでしょうか。

らせん階段のある木の家

いわゆるポストアンドビームの外観を持つが、室内は現代カントリーあり、古民家風のこげ茶の梁あらわし。

これでは断熱効きません。

天井、内壁、外壁をはぎ終わり、いよいよサッシや玄関ドアが取りついたところです。断熱材も入っていましたが、袋入りのグラスウール壁50㎜、天井100㎜が、その性能を発揮することなく置いてありました。壁はまだしも、天井は暖気がそのまま屋根裏に抜けていたため、暖房・冷房は効きが悪かったはずです。

また、床は無断熱材で土間コンクリート+塩ビシート仕上げであったため、スタイロフォーム基礎断熱とし、3種bのもの35㎜を全面に敷き詰めた上に床組みとしました。「スタイロ」と呼ばれる発砲系の断熱材はパッと見同じでも、断熱性能が大きく異なるので気をつけなくてはなりません。

こういう住宅に住みたい、と思う。



お住まいになってしばらくの後に、ウェルエコ温水器を囲いました。これで蓄熱された熱も逃げにくくなり、光熱費の節約になります。

信州・やっぱり古民家が似合う

立派な骨組みです。平屋のスタイルは安定感がありますね。躯体は信州カラマツ材をアンティーク加工し、梁をあらわしにしています。プレカット工場では加工ができないほどの大断面で、梁の幅は180㎜、せいは150~240㎜です。手刻みで継手や仕口を加工しなくてはなりません。土台はやはり信州産のひのき4寸角。



 

「ばっちり基礎」をつくろう

基礎は家の構造体で最も重要です。



今年6月、松本も大きな地震に見舞われました。

コンクリートの厚みはどの程度か、鉄筋の量やピッチはどの程度か。

必要最低限では「想定外」になりかねません。しっかり作った基礎は100年は持ちますが、手を抜いた基礎は数年で錆が出てきます。

仕様:べた基礎
ベース部・コンクリート厚さ150㎜/鉄筋D13@200
立ち上がり部・コンクリート厚さ150㎜/鉄筋D13@200㎜たてよこ共